メールマガジン
最新の記事
2018/11号
レトロ一色。町内の至るところにロケ好適地
(高砂市高砂町)
姫路市の東側に隣接する高砂市。現在は沿岸部に大企業の工場が立地する工業都市に変貌しているが、その中心をなす同市高砂町は江戸時代には加古川舟運の河口港として栄えた港町で、日本遺産「北前線寄港地」にも追加認定されている。高砂町には江戸初期に姫路藩主本多忠政によって形づくられた碁盤の目状の整然とした町割が今も残り、「堀川」と呼ばれる一帯は歴史的景観形成地区に指定されている。
狭い通りを挟んで古い民家が建ち並び、鍛冶屋町、農人町、藍屋町、船頭町、大工町、釣船町といった町の由来を偲ばせる町名も現存。太平洋戦争の戦災からも免れ、沿岸部と違って工場の進出など近代化の波も被らなかったので、町全体に「昭和」の香りが色濃く残り、点ではなく線もしくは面でも「昭和」を捉えることができるのが一番の魅力になっている。
具体的に挙げると、まず「工楽松右衛門旧宅」。江戸末期に独自の帆布を考案し、築港技術者としても知られる工楽松右衛門の旧宅で、外壁に舟板を用いた外観は江戸後期に、内部は戦前ごろの姿に復元されており、吹き抜けの通り庭や太い梁が架かる小屋組みも迫力満点。古の商家を再現できそうだ。
旧宅の近くには白壁に青緑色の窓の扉が美しく映える三角屋根の「三連蔵」や、空き店舗が目立つがその名もどこか懐かしい「高砂銀座商店街」、布製のアーケードがタイムスリップしたような錯覚を覚えさせる「高砂センター街」、異人館風の雰囲気をたたえた木造洋館の「魚町倶楽部」、元は銀行だったという格調の高さを感じさせる「高砂商工会議所会館」、レンガ造りの煙突と板壁の組み合わせが郷愁を誘う銭湯「梅ヶ枝湯」、〓向こう三軒両隣〓という言葉がぴったりくる長屋風の一角、本瓦葺きの大屋根が美しくかつ重厚な古刹「十輪寺」、元は商家と思しき卯建(ルビ:うだつ)が上がる家が並び立つ「藍屋町」界隈、昔の町家の佇まいが残る「花井家住宅」や「大崎家住宅」、旧国鉄高砂線のレールの切り替えのモニュメントなどなどがあり、撮り方によっては江戸後期から昭和30、40年代までの時代設定が可能だと思える。
まるでここだけは時計の針が止まったままのような高砂町の堀川界隈。ドラマの舞台だけでなくテレビの旅物語の舞台としても魅力がいっぱいで、ぜひロケハンされることをお勧めしたい。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
秋の行楽シーズン到来! 光のイベントが満載〜
●姫路城 光の庭 Castle of Light
世界遺産登録25周年を迎えた姫路城では、2018年11月16日(金)から12月2日(日)までの17日間、ナイトイベントとして「姫路城 光の庭 Castle Of Light」を開催します。
姫路城内の三の丸広場、西の丸(百〓廊下含む)にて、プロジェクションマッピングやライトを使った演出を行います。昼間の姫路城とはまた違う雰囲気をお楽しみください。
【開催日時】
平成30年11月16日(金)〜平成30年12月 2日(日)
【会 場】
姫路城三の丸広場、西の丸庭園(百間廊下含む)
【時間&料金】
昼間:9:00〜17:00(入城は16時まで)
料金:見学無料(別途、姫路城入城料が必要)
大人(18才以上)1,000円/小人(小・中・高)300円
夜間:18:00〜21:00(入城は20:30まで)
料金:西の丸百間廊下内部の夜間公開は500円/(大人・小人共通)
【内 容】
〜三の丸広場〜
三の丸広場に設置する巨大キューブにプロジェクションマッピングとレーザーによる演出を行い、圧倒的なスケールで姫路城の夜の魅力を発信します。
〜西の丸〜
見学者がLED提灯を持って百間廊下や西の丸庭園を巡ると位置情報と連動してエリアごとに提灯の色が変化します。また、土塀や樹木のライトアップによりフォトスポットを作り出します。
【主 催】姫路市
【問合わせ】姫路城管理事務所 電話079-285-1146
●書写山もみじまつり
紅葉の名所である書写山で、通常非公開の重要文化財の特別公開をはじめとした恒例の「書写山もみじまつり」を開催されます。
もみじまつりでは、姫路市出身で、現在首都圏を中心に活躍中のジャズドラマー吉川弾(よしかわだん)さん、姫路市の姉妹都市である鳥取市在住のジャズピアニスト菊池ひみこさんをお迎えし、平成30年11月17日(土曜日)午後4時より「吉川弾 feat.菊池ひみこ TRIO」によるスペシャルジャズライブを常行堂(国指定重要文化財)前広場にて開催します。
また、来場者の皆様より好評の「もみじライトアップ」も実施します。
特別公開される文化財、ジャズライブ、紅葉のライトアップ等、鮮やかな彩りを放つ秋の書写山を、是非お楽しみください。
【開催日時】
平成30年11月16日(金)〜18日(日)
【開催時間】
10時〜20時
日没〜20時〈ライトアップ〉
【料 金】
入山時、志納金として大人500円が必要
(高校生以下は無料)
【主 催】観光振興課
【問合せ先】079-287-3652