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2017/09号
周囲を圧して屹立する岩山。日本三彦山の1つ、雪彦山
(姫路市夢前町)
姫路市夢前町の北端に源を発し、市の西部を貫流して製鉄所で知られる広畑から播磨灘に注ぐ夢前(ゆめさき)川。その源流付近にそびえ立つのが今回紹介する雪彦山(せっぴこざん)。日本百景に数えられ、弥彦山(新潟県)、英彦山(福岡県・大分県)とともに日本三彦山の1つとして、古くから修験道の聖地とされてきた名峰である。市の中心部から北へ夢前川に沿って車でおよそ1時間。川遊びや鮎狩りを楽しむ家族連れの姿が見られる山之内の集落から、道幅が狭まった山間の道をしばらく進むと右手に賀野神社の大きな石鳥居が現れ、「雪彦山登山口」の案内標識が立っている。その左手に刃物の切っ先のように鋭くそそり立っているのが雪彦山である。
登山口にはログハウスが設けられたキャンプ場もあるが、岩山がそそり立つ雪彦山はロッククライミングの山として知られ、山登り用の装備を身につけた山男・山女たちがウオーミングアップに余念がない。彼らに同行して岩場を登れば、それなりの”絵”が描けるに違いないが、相手が標高915メートルの険しい岩山とあっては、山に素人の人間は諦めるしかない。
そこで向かったのが、東南の山麓にあって、雪彦山と向かい合うように鎮座している賀野神社。古くから牛馬の守り神として信仰を集めてきた神社だが、境内の西側は視界を遮るものがなく、真正面に岩肌をあらわにした洞ヶ岳(ほらがたけ)、鉾立山(ほこたてやま)、三辻山(みつじやま)の三つの岩山(それらの総称が雪彦山)が垂直に切り立ち、あたりを睥睨(へいげい)するかのようにそびえ立っている。まるで今にもこちら側に倒れてきそうな恐ろしささえ感じさせる迫力で、借景としていろんな場面に取り込めそうである。左手に見える1本の電柱を除けば人工構造物は見当たらず、時代的にもかなり柔軟に対応できそうなのも魅力だが、苔むした石段などが見られる神社そのものも良い味わいで、周囲には何軒かの廃屋が残っており、これらと併せて興味深い映像を紡げるかもしれない。
このほか、先ほど通ってきた山之内の集落には、旧山之内小学校の校舎が残っている。児童数の減少により2009年度末に廃校となった学校で、校舎は(映像的には)残念ながら鉄筋コンクリートだが、プールや朝礼台のある校庭などが残っており、工夫次第では何か物語が生まれそう。また、このあたりの夢前川はまさに清流の極みで、鮎の掴み取りが楽しめる鮎狩り場も何軒かある。清涼感たっぷりの夏の風物詩が描けそうである。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
第35回 姫路城・好古園観月会開催ついて
今年も世界文化遺産・国宝の姫路城で中秋の名月を愛でる観月会が開催されます。
三の丸広場の特設ステージでは様々なイベントが行われるほか、和太鼓演奏などの郷土芸能が披露されます。
また、姫路おでんや地酒、お月見だんご、千姫弁当などが販売され、お茶席が設けられるなど、姫路のグルメも盛りだくさんです。
大人気の望遠鏡を使った月の観測コーナーもあります。
また、姫路城西御屋敷庭園「好古園」でも観月会が開催されます。
庭園での演奏会や茶室で月見茶会などが行われ、活水軒ではこの日特別に月見膳の販売が行われます。
ぜひお誘い合わせてご来場ください。
【姫路城 観月会の実施について】
■主 催 姫路城イベント実行委員会
■実施日時 平成29年10月4日(水)18時〜21時
※雨天時は翌日に順延
■場 所 姫路城三の丸広場
■内 容
17時 お茶席 (姫路茶華道会 裏千家 播磨支部)
18時 オープニングイベント(おもてなしグルメ)
(地酒、お月見団子、千姫弁当、揚げかまぼこ、姫路おでん)
18時20分 オープニングセレモニー
18時40分 郷土芸能披露
(箏曲、吟剣詩舞・歌謡詩舞、和太鼓、ブラスバンド)
21時 終了
※その他
・月観測コーナー 姫路科学館・無料) 月の出〜21:00まで
・マッチ棒で姫路城オブジェを作ろう
(姫路科学館・無料 午後18時〜)
・観光PRコーナー (しろまるひめグッズ等の販売)
【好古園 観月会の実施について】
■主 催 姫路城イベント実行委員会
■実施日時 平成29年10月4日(水)17時〜21時 (入園は20時30分まで)
※雨天は翌日10月5日(木)に順延
※開園時間は9時〜21時(入園は20時30分まで)
■場 所 好古園
■内 容
18時 第一部:18時〜、第二部:19時30分〜 演奏会 「築山池泉の庭」
17時〜20時30分 月見茶会 茶室「双樹庵」
17時〜20時30分 特別料理 レストラン「活水軒」
※「月見膳」 3日前までに要予約、20食限定(オーダーストップ20時)