メールマガジン

2016/03号

一見、大学のキャンパス。制約の少ない２つの市立大学校

（姫路市田寺東）

　視聴率に一喜一憂するテレビ業界において、比較的安定した数字を稼いでいるのが、いわゆる刑事ドラマ、広義のサスペンスものではないだろうか。

　一視聴者として観ているが、事件の現場や事件の背景としてしばしば登場するのが大学など学校のキャンパス。見覚えのある大学が出てくることもあるが、エンドロールのクレジットの「撮影協力」の中に大学や専門学校らしき名前がなく、一体どこで撮影したのだろうと思うことも少なくない。

　実際に大学などでロケ撮影をする場合、授業時間との兼ね合いや近隣との関係などの制約が少なくないと思われ、撮影スタッフとしては、できればそうした制約のない場所で大学やキャンパスの雰囲気をすくい取りたいと思うのではないだろうか。

　そうしたスタッフの思いに応えられそうな場所が、今回紹介する姫路市立好古学園大学校であり、生涯学習大学校である。いずれも市内屈指の文教校区として知られる安室校区の中にあり、近くには安室東小学校や安室中学校、市立図書館安室分館や安室市民センター、市立田寺テニスコートなどがある。

　好古学園大学校は６０歳以上の高齢者に生涯学習の場をと開校し、昭和５６年に手柄からこの地に移転してきたもので、鉄筋３階建て及び２階建ての校舎内には３０を超える教室があり、約６５０人を収容できる広い講堂もある。

　対する生涯学習大学校は、広く社会人の生涯学習の場にと同じ年に開校したもので、教室棟の屋上にカリヨンの塔と鐘があるお洒落な建物。こちらも１０以上の教室と講堂兼体育館や図書室などを備えている。

　特に目を引くのが学習大学校の南側にある好古学園大学校で、東側に安室公園と呼ばれる公園が隣接しているのだが、大学校の校舎と一体化して映り、公園側から眺めればどう見ても大学とか専門学校のキャンパス。校舎と校舎の間に植栽された植木もほどよい大きさになっており、快適なキャンパスライフを演出しているかのようにも見える。

　両校とも授業数はさほど多くなく、基本的に土・日は休みなので授業とロケ撮影の兼ね合いもさほど深刻に捉えないでもすむ。その上、周辺は学校とか公共施設が大半なのでドラマに登場するパトカーなどの出入りにも支障がなく、近隣との調整やロケの進行も比較的スムースに行きそう。ぜひロケハンに〓臨場〓していただきたいところである。