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2014/02号

羽柴秀吉ゆかりの法輪寺と、味わいのある御山廟所

(姫路市井ノ口)




 少しずつ盛り上がりを見せ始めた大河ドラマ「軍師官兵衛」。官兵衛が軍師として仕えた羽柴秀吉と姫路とのゆかりについても、昨年のロケハン案内で幾つか紹介したが、他にも「湯沢山茶くれん寺」という逸話が残っている。

 姫路城から英賀に向かう途中の井ノ口にある法輪寺に残る話で、簡単に紹介すると、英賀城攻めに向かう秀吉が必ず寺に立ち寄るだろうと、法輪寺では大きな茶釜にお茶をたぎらせて待っていた。案の定、秀吉が寺に立ち寄り、茶を所望するのだが、そのときの秀吉は平侍の格好。誰もその侍が秀吉とは気づかず、ただの白湯しか出てこなかったので、秀吉がなおも「お茶を」と所望すると、村の庄屋たちは「このお茶は秀吉様のためにお出しするもの。滅多なことでは差し上げられません」と言って断った。そこで秀吉は「わしが、その秀吉だ」とカラカラと笑い、寺の住職に「この寺に『湯沢山茶くれん寺』という寺号を与えよう」と言い、以来法輪寺は「湯沢山茶くれん寺」と言われるようになったという逸話だが、秀吉に扮する竹中直人の濃いキャラにも合いそうな話である。

 現在、法輪寺の門前には「湯沢山茶くれん寺」と刻まれた石碑が立ち、境内には秀吉の来訪を記念して当時の住職が植えたと伝わる榧(かや)の大木(市保存樹)がそびえ、傍らには「秀吉の腰掛石」なるものもある。秀吉が腰を下ろして茶の接待を受けたという石で、法輪寺史跡保存会が設置した案内板によると、いつしか消滅していた腰掛石をこのたびの大河ドラマに因んで再現したのだという。

 この法輪寺のすぐ近くあるのが、荒川神社と船場別院本徳寺御山廟所。
荒川神社は、馬場で練る屋台を一段高い拝殿から望むと「すり鉢の中で小芋を洗うが如く」であるところから「小芋祭り」とも呼ばれる秋の例大祭で有名で、古い絵馬が掛かる拝殿周辺は十分に絵になる。

 特にロケ地として興味深いのは船場別院本徳寺御山廟所。姫路城下にある船場本徳寺は、元和4年(1618)に姫路藩主本多忠政が旧池田家組屋敷跡に建立した東本願寺派の寺院で、宝永7年(1710)に姫路藩主榊原政邦から寄進を受け、寺の飛地境内として移設したのがこの御山廟所。歴史ある廟所だけに、墓石の形が今とはいささか変わったものもあり、天保、文明、嘉永など江戸末期の年号を刻んだ古い墓碑も少なくない。

 廟所の頭上は遮るもののない広い広い空で、南側には遥か瀬戸の海が望め、山裾には四つ池と呼ばれる溜池が点在するなど、ロケーションもなかなかのもの。特に白漆喰の塀に囲まれた、東本願寺大谷祖廟の形をとって造立されたという御廟所は古色を帯び、歴史ドラマにも十分対応できる深い味わいを残している。

姫路へ行こう!今月の話題はこれ

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 ※参加者へは、後日詳細を送らせていただきます。 
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お・も・て・な・し 世界遺産級〜あなたも観光客」
  【〓部】 15時〜 ※見学終了後、現地解散
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【参加費】 無料
【お問合先】 公益社団法人姫路観光コンベンションビューロー
 コンベンション部 井上・浦上
 TEL 079〓222〓2310
 FAX 079〓222〓2410
 E-Mail:info@himeji-kanko.jp

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