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2013/09号
黒田官兵衛ゆかりの地(8) ・ 姫路市白浜町
(姫路市白浜町)
〜官兵衛が崇敬した播磨国総社(姫路市総社本町)と松原八幡神社〜姫路城の南東に位置する播磨国総社。祭神は射楯大神と兵主大神で、社伝によると兵主大神は欽明天皇25年(562)に水尾山に祀られ、延暦6年(787)に国衙のあった小野江(現在の姫路医療センターあたり)に移し、いつの頃からか射楯大神を併祀し、射楯兵主神社になったという。
さらに養和元年(1181)播磨国内の大小明神174座の神々を合祀し従来の射楯兵主神社も併せて播磨国総社が創祀された。神社は歴代の播磨国守護や姫路城主に崇敬され、小野江から現在地に移ったのは、羽柴秀吉が3層の天守を持つ姫路城を築城した天正9年(1581)のこととされる。
姫路城主だった黒田家や官兵衛にとっても縁の深い神社で、官兵衛の父職隆は永禄10年(1567)に拝殿と神門を、それまでの板子葺きから瓦葺きに葺き替えて再興。官兵衛も天正8年に揖東郡において1万石を与えられ大名の列に加わった際、新たに軍旗を制定。旗ができあがると、官兵衛と職隆は総社に7日間参詣し、軍旗の祈祷を受けたと伝えられている。
太平洋戦争時の姫路空襲で神社は社殿等がすべて焼失。広い境内地の中に「生の松原」などがあった戦前の風情は失われたが、神門の中に入ると都心の神社とは思えないほど緑が豊かで、野鳥のさえずりが肩に降りかかり、しっとりと落ち着いた雰囲気を漂わせている。
もう1方の松原八幡神社も、天平宝宇7年(763)に宇佐八幡宮から分霊を勧請したのが始まりとされる古社で、「灘のけんか祭り」とも呼ばれる秋の例大祭で有名である。
羽柴秀吉勢と三木城の別所勢が戦った天正の兵乱の際、約3千の兵力を有していた神社は別所と羽柴の双方から味方をするよう求められたが明確な態度を打ち出せず、その態度に怒った別所勢によって焼き討ちされたという。
対する秀吉も、天下平定後、このときの神社の態度を怒り、神社を城南の芝原の地に移すよう命じたが、官兵衛が松原の地の由緒を訴え、神社の存続を懇願。寺領は千石から六十石へと大幅減となったが、神社はなんとか存続。天正12年(1584)の神社の復興の際にも、官兵衛は拝殿を寄進したと伝えられている。
今日もなお「官兵衛は大変な恩人」とする松原八幡神社だが、延宝7年(1679)建立という楼門、市保存樹のイチョウが天高くそびえる境内も端正な佇まいを見せており、なかなかの味わいがある。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
第31回姫路城観月会
○ | 第31回姫路城観月会 <姫路城> 姫路城三の丸広場内に設けられた特設ステージで、中秋の名月にあわせて姫路城観月会が開催されます。 LEDライトでライトアップされた姫路城(天空の白鷺)をバックに、琴やヴァイオリン、和太鼓演奏などの姫路の郷土芸能が披露され、グルメブースでは姫路・播州の地酒や月見だんご、官兵衛弁当などの販売やお茶席、月観測コーナーもあります。また、会場内では、しろまるひめのグッズ販売も行われます。
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<観月会実施内容> | |||||||||||
◎ | お茶席 午後5時〜 | ||||||||||
◎ | オープニングイベント 午後6時〜
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◎ | オープニングセレモニー 午後6時20分〜 | ||||||||||
◎ | 郷土芸能披露 午後6時40分〜午後9時 | ||||||||||
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○ | 同時開催イベント 好古園観月会 <好古園> 中秋の名月に合わせ、各庭園の夜間・ライトアップを行うほか、和楽器の演奏会や月見茶会を開催します。
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<観月会実施内容> | |||||||||||
◎ | 演奏会
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【開催日時】 | 9月19日(木) 午前9時〜午後9時まで(最終入園は午後8時30分まで) ※雨天の場合は9月20日(金)に順延 |
【問合せ先】 | 好古園 079-289-4120 |
時 間: | 第一部・午後6時〜、第二部・午後7時30分〜 |
場 所: | 武者だまり |
出演者: | TAKUMI&諷雅 |