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2012/05号

洗練された花と緑の都市公園、手柄山中央公園

(姫路市西延末)




 JR姫路駅に近い市街地の、2つの小さな丘の上に広がる手柄山中央公園。2003年6月号のメルマガでは、公園の北端にあるヨーロッパの古城を思わせる建物群(ロックガーデン)を紹介したが、今回は、この公園の最大の魅力である都市公園らしい洗練された美しいロケーションを紹介したい。

 公園の玄関口に設けられたカスケード。両側に針葉樹を従えた長さ150メートルもある石段が続き、それに左右非対称の7つの小滝が交わり、涼やかな瀬音を立てている。下から石段を見上げると美しくのびやかな構図が開け、家族連れよりは恋人たちを歩かせてみたいロマンティックな雰囲気にあふれている。

 石段の終着点の、丘の中腹に広がるサンクガーデンも映像に取り込みたい場所だ。2900平方メートルもの広さを持つ、中央部がくぼんだ楕円形の沈床式花壇で、色鮮やかな花々が四季を彩り、ヨーロッパの王侯貴族の館の庭園を彷彿させる。凹凸があるので表情に深みがあり、平面的にとらえても美しいが、お勧めは緑の相談所などがある丘の高みからのアングル。花と緑が織りなすカラフルな幾何学模様が見て取れ、視線を少し遠くにやると市街地の家並みや遥か瀬戸内海の島々。この俯瞰の中で恋人たちを歩かせてみたい。そんな誘惑にもかられる。

 他にも公園には2つの丘に架かる「ちぎり橋」の北側に広がる緩やかな斜面状の芝生広場、300株の花が咲くバラ園、東屋と竹林があって春にはしだれ桜が咲く日本庭園などもあり、1か所のロケで幾つもの表情が取り込める手軽さも無視できないだろう。

 また、公園の一角に手柄山交流ステーションが設けられており、ここに昭和41年から49年まで姫路の駅前と手柄山を結んで走行していたモノレールが展示してある。車両も実際に使われていた実物で、ホームに掲げられている商店の看板なども当時を再現。レトロな雰囲気が漂い、CGなどとうまく組み合わせれば高度成長期の日本を再現できなくもないだろう。

 手柄山中央公園にはこの他、温室植物園、野球場、陸上競技場、武道館、体育館、遊園地などもあり、ロケの可能性は広がるばかり。ぜひロケハンをお勧めしたい。

姫路へ行こう!今月の話題はこれ

ひめじ国際短編映画祭2012


 第5回を迎える2012年のひめじ国際短編映画祭では、映画祭の「祭り」と「国際」の部分を強化し、周辺イベントも充実させ、映画祭期間中、姫路のまちが国際色豊かな文化都市に変身します。豊かな食文化を誇る姫路ならではの、そして、国際短編映画祭ならではの、食イベントも実施予定です。日本全国、世界各地から多くの人がこの町に集い、豊な地域性を満喫しながら世界各国の映像作品を鑑賞し、新しい文化体験ができます。

■日 時   5月25日(金)〜27日(日)
■場 所 イーグレ姫路・姫路文学館・二階町七福座・姫路市立美術館・姫路城周辺 他
■内 容 短編コンペティションをはじめ、世界中から集めた選りすぐりの短編映画100本以上紹介。
なかでも、「フレデリック・バッグ」特集は、芸術性、社会性の高い短編アニメーションで幅広い年齢の方に十分楽しんで頂ける作品となっている。
また、食・音楽・演劇・アートなど国際色豊かな関連イベントや体験企画も盛りだくさん。
■問合せ 主催 Ecrans de Harima ひめじ国際短編映画祭運営委員会 079〓281〓0876
※詳しくは、公式ホームページ(http://harima-film.com)をご覧下さい。

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