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2011/01号
大河ドラマ「江(ごう)」のゆかりの地 その2
「千姫の小径」と千姫が遙拝した「男山千姫天満宮」
今年のNHK大河ドラマ「江(ごう)〜姫たちの戦国〜」の主人公お江の長女が千姫で、姫路城主本多忠政の嫡男忠刻に嫁いで姫路城で10年の歳月を過ごしたこと、姫路城西の丸の長局から自らが建立し、崇敬した男山千姫天満宮への遙拝を欠かさなかったことなどを前回ご紹介したが、今回は姫路城の西側に続く「千姫の小径」を通って男山千姫天満宮に到るコースをご紹介しよう。千姫の小径は姫路城の西を流れる船場川に架かる国道2号の白鷺橋から北へ、城の中濠と船場川の間を縫って市之橋門跡から清水門跡へと続く土の道で、右手には城の石垣や門の遺構が続き、城下の小径らしい風情を醸し出している。
とりわけ市之橋門跡からは千姫ゆかりの化粧櫓がある西の丸を右手に見ながら進むことになり、千姫の小径と名づけられた由縁になっているが、春にはサクラが小径を彩り、初夏には濠に設けられたショウブ園に咲く色鮮やかな花が目を楽しませてくれる。小径の西側には町家などが点在する昔ながらの家並みが残っており、歴史ドラマには無理があるとしても、「今、この時の城下町」を切り取るには格好のロケ地といえるだろう。
清水門跡の手前には、千姫が安宅船の船中で行われた本多家の連歌の催しの折りによんだ句碑も立っている。夫の忠刻が「初秋の風を簾にまきとりて」とよんだのを受けて「軒はにおふ竹の葉の露」とこたえた句で、幸せの絶頂にあった千姫の充足感が滲みでている。
清水門跡から西に向かうと水尾神社があり、背後の男山の山腹に男山八幡宮が、その山裾に男山千姫天満宮が鎮座している。前回も紹介したように天満宮は千姫自らが建立し、愛蔵の羽子板を奉納して願をかけたことで知られており、小さな境内には参拝客が奉納した羽子板の絵馬も数多く見られる。
また背後の男山山頂にある男山配水池公園からの眺望も抜群で、姫路城のビュースポットとして知られ、現在修理工事中の天守のほか姫路市の中心市街地、さらには遙か彼方に浮かぶ瀬戸の島々まで一望することができる。山頂へは南北に石段が設けられており、中学・高校の運動部の学生たちの足腰の鍛錬の場にもなっているが、そうした青春ドラマの一場面にも使える場所である。
姫路城のビュースポットという点では、男山千姫天満宮の西にある安藤忠雄氏設計の姫路文学館からのアングルも素晴らしく、姫路城が修理工事中というのが返す返すも残念である。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
姫路フィルムコミッション「シネマDay」開催!
姫路フィルムコミッションでは設立以来毎年、姫路で撮影された映画の上映等を行ってきましたが、今年も2月26日(土)姫路文学館・講堂において開催します。
上映作品は「火垂るの墓」と「隠し剣鬼の爪」です。上映作品の撮影場所や撮影時の様子について解説も行います。
定員は各回250名で、応募者多数の場合は抽選となりますのでご了承ください。
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