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2010/10号
「昭和レトロ」に包まれたセピア色の町並み
(姫路市飾磨区)
私たち姫路FCに対して依然として多いのが、昭和30年代頃を彷彿させるロケ地はないかという照会である。残念ながら他の多くの都市と同様、姫路市においても「昭和」の面影を残す建物は次々と消え去っている。ましてや丸ごと「昭和」を体現できるとなると、せっかく残った古い佇まいの中に、あれよあれよという間に場違いな今風の建物が建ってしまうなどして、要望にお応えすることが極めて困難になってきているのが実情である。そんな中で、かろうじて「丸ごと」といった感じで昭和レトロの雰囲気を醸し出しているのが姫路市南部の飾磨(しかま)地区である。
古くから港町として賑わい、戦後姫路市と合併するまでの一時期、市制を敷いていた飾磨は、大まかに橋西地区と橋東地区に分けられ、それぞれ浜の宮天満宮と恵美酒宮天満神社という2つの神社をバックボーンにしている。
まずご紹介するのは橋西にある「大浜」と「天神」界隈。江戸時代から町人の町として栄えたところで、大浜は料理屋などが並ぶ色街でもあったそうだが、今も漆喰の塗屋造りに格子戸といった、いかにも戦前に建てられたような町家があるかと思えば、戦後よく見かけた道路側だけ洋館風にモルタルで仕上げた商店が続いていたり、まるでこの一画だけ時の流れが止まっているような感じすらする。赤白青のサインポールが店先に飾られた理髪店、店先にトロ箱を積んだ魚屋、表に簾を下ろした棟割り長屋なども健在で、かつて飾磨市長を務めたという名士の黒塀に囲まれた豪邸や、アールヌーヴォー風の装飾の美しい洋館に出くわしたりもする。
大浜・天神界隈から東に行くと橋東地区の「宮」で、ここにも漆喰壁に虫籠窓といった古い民家や、今は閉鎖されているが公設市場風の建物も残っている。
宮から北へ国道250号を渡ると「御幸」で、ここに恵美酒宮天満神社があり、その南には元は料理屋だったという高い板塀を巡らせた粋な風情の建物が残り、東側の寺の門前には今は休店状態のようだが旧き良き昭和を彷彿させる酒屋なども見られる。
御幸の東が「東堀」で、ここにも古い町家が多く見られるが、昭和レトロという点では御幸・東堀から北へ、山陽電鉄飾磨駅に至る栄町商店街を外せない。残念ながらところどころに今風の店舗も顔をのぞかせるが、古い構えの旅館や銭湯、大衆食堂などがあって、アングル次第では庶民が買い物カゴを下げてサンダル履きで通った「昭和の商店街」を捉えることもできる。
いずれにせよ点や線ではなく町全体として「昭和」を色濃く残しているのが飾磨の魅力。ぜひロケハンをお勧めしたい。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
「姫路観光ウィーク」
姫路城周辺では、10月30日(土)から11月7日(日)までの9日間を「姫路観光ウィーク」と題して、市内外に向け、姫路の観光の総合的なPR活動を展開。多彩なイベントやプレゼントの進呈などを行い、観光ムードを盛り上げます。
●「しろまるひめ」姫路城に登場!
・10月30日(土) 時間限定:1回目(11:00〜) 2回目(14:00〜)
姫路城改札横の広場に「しろまるひめ」が登場し、プレゼントを配布します。
●「お姫様」登場!
・10月30日(土)・31日(日)・11月3日(水・祝)・6日(土)・7日(日)
お姫様が、姫路城有料区域内に登場し、観光客をもてなします。
●武者行列〜姫路城に集結せよ!〜
・10月31日(日)
甲冑を身に着けた武者が姫路城の城内を歩きます。※姫路城への入城料が必要
●播磨広域観光ツアー〜播磨に残る聖徳太子ゆかりの古刹を行く〜
・11月6日(土)
播磨にある新たな観光資源にスポットをあてた着地型広域観光ツアー。
随願寺、鶴林寺、斑鳩寺を巡ります。
●みんなで清掃!世界遺産・姫路城
・11月7日(日)
観光ウィークの締めくくりとして姫路城の千姫ぼたん園を掃除します。
掃除ボランティアは市外から募集します(100名まで)。
●姫路おもてなしご膳
・10月30日(土)〜12月5日(日)
姫路駅及び姫路城周辺の飲食店と協力し、ご膳を提供します。
(均一料金:1,500円)
《お問い合わせ》姫路観光コンベンションビューロー
Tel:079〓287〓3655
http://www.himeji-kanko.jp/