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2010/06号

瀬戸の海を一望する絶景の尾根道、木庭山

(姫路市木場)




 姫路市南東部の木場地区に、市内でも数少なくなった自然海岸が残っている。瀬戸内海に面して高さ50m、長さ800mにわたって絶壁の海岸が続き、揚子江流域にある赤壁に似ているところから、江戸時代末期に頼山陽がそう名づけたと伝えられている「小赤壁」である。

 小赤壁については以前にも紹介したが、今回紹介したいのは海岸の上に屹立する木庭山。正確には木庭山、姫御前山、灯籠地山の3つの山が東西に連なっているのだが、そこにハイキングコースが整備され、映像的にもなかなかの魅力を備えた場所になっている。

 木庭山山上には車でも登れ、ロケの際には大いに利便性を発揮するのだが、それはさておいて今回ご案内するのは山の北側にあるハイキングコースの登り口から。山上に江戸初期に創建された木庭神社があり、ハイキングコースはそもそも参道でもあるのだが、鳥居が立ち、そこから人家と畑の間を縫って道が続いている。登るにつれ桜の老樹が目立ってくるが、神社周辺は桜の隠れた名所としても知られ、映像に彩りを添えてくれる期待感も生まれる。

 登りきると神社があり、眼前に瀬戸の海がパノラマのように開ける。どこまでも青い海と家島群島や淡路島などの島影が見え、タンカーや貨物船がゆったりと海を横切り、手前左右には煙突やタンクが林立する工場群が広がっている。瀬戸内海のビューポイントとしては兵庫県内でも屈指の場所で、これだけでも充分絵になる。加えて足元の雑草の下は見下ろすのが怖いくらいの断崖絶壁。サスペンスドラマのワンシーンが目に浮かぶようである。

 さらに神社の東側は公園になっていて、その東にはパラグライダーの発着場?がある。海から崖を吹き上がる上昇気流がパラグライダーにぴったりなのか、土日などには神戸方面からも大勢のファンが詰めかけ、海をバックに、カラフルなキャノピー(翼)を広げてゆったりと空に舞う姿がよく見られる。パラグライダーを用いたCMの撮影等の予定があれば、ぜひ使いたいロケーションだ。

 そこからハイキングコースは東に延び、背の低い常緑樹が目立つ木々の間からところどころで視界が開け、群青の海が見える。瀬戸の島によくある海を見下ろす尾根道を歩いているといった雰囲気で、船に乗って島に渡らずとも、瀬戸の島の表情が映し出せる。時間的にも経済的にも「お得」感がある。

 さらに東に行くと道の両側に竹林が広がる。よく見られるモウソウチクではなく、幹の細いハチクと呼ばれる竹だが、周囲に人工構造物もなく、滅多に人の訪れる場所でもないので時代劇のワンシーンに取り込める。

 先ほども紹介したが、山上には駐車場もあり、撮影機材の運搬にもしごく便利。瀬戸の海や島を映像的にイメージできる、利便性をも備えたロケ地だといえるだろう。

姫路へ行こう!今月の話題はこれ

「姫路ゆかたまつり」



 姫路ゆかたまつりは、長壁神社の例祭から始まったものだといわれています。

 長壁神社は、千年以上前から姫路城のある姫山に地主の神として祀られていました。

 しかし、秀吉が姫山に三層の天守を築き、続いて池田輝政(いけだてるまさ)が現在の姫路城を築いてから、城内にある神社には武士以外の人は参拝できなくなってしまいました。

 江戸吉原から高尾太夫(たかおだゆう)を身請けし、姫路に連れ帰ったことで知られる風流大名 榊原政岑(さかきばらまさみね)が、越後高田へ移封されるとき、何か華やかな行事を始めたいと思い立ちます。

 そこで当時、武士しか参拝を許されていなかった長壁神社を「一般の人々にも気軽に参拝できるように」と立町の長源寺境内に社を移し、遷座祭を行いました。

 領民たちが式服をあつらえる間がなく浴衣姿で参拝したことから、毎年、浴衣を着るようになったとか。今から約270年前の夏至の日のことです。以来、長壁神社では、6月22日が例祭と決められました。

 今では、走馬灯を手にした子どもたちのゆかたパレードや西日本一の規模とも言われる800店近くの夜店が並ぶ姿を見ると、いよいよ夏が来たと思う風物詩となっています。

平成22年イベント内容
6月22日(火)
子どもゆかたパレード 16:30〜
オープニングセレモニー 17:00〜 (大手前公園ステージ)
ゆかたファッションショー 18:00〜 (大手前公園ステージ)
地区ふれあいステージイン城南 17:00〜 (城南公園)
6月23日(水)
姫路城民謡フェスティバル2010 18:00〜 (大手前公園ステージ)
(主催:(財)姫路市文化国際交流財団)
地区ふれあいステージイン城南 17:30〜 (城南公園)
6月24日(木)
ダンス「しろまるひめ」といっしょ! 18:00〜 (大手前公園ステージ)
子どもステージとビンゴゲーム等 17:00〜 (城南公園)
その他
連日夜店 21:30まで
ゆかたまつり期間中、ゆかた着用の特典
バス料金半額(神姫バス)
入館無料(姫路城、美術館、好古園、動物園、姫路文学館、兵庫県立歴史博物館)
映画料金1,000円(シネパレス山陽座、大劇シネマ、姫路OSの各映画館)
各商店街での販促キャンペーン(割引、ノベルティの配布など)

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