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2007/08号
歴史ドラマにも耐えうる荘厳な神社と陣屋(藩邸)跡の庭園
(神河町)
姫路から北へ車で40〜50分の所に位置する神河町。以前にも雄大なススキの大草原が広がる砥峰高原と、奧猪笹の美しい棚田風景を紹介したが、今回紹介するのは立岩神社と旧福本藩陣屋跡の庭園。立岩神社は平安時代に建立された古社だが、魅力は鬱蒼とした大木が生い茂る境内の荘厳な雰囲気。県道沿いにあるにもかかわらず、木造りの鳥居を潜って一歩中に入ると広い境内は静寂そのものの別世界で、樹齢数百年を経たスギ、ヒノキ、ケヤキ、フジキなどが宮の森を形作り、ここだけは時の流れを押しとどめているかのように見える。
視線の抜けもよく、目立つ人工構造物もないので、境内だけでも歴史ドラマに充分耐え得るが、木立が途切れる草はらの向こう側に水の色も美しい清流(小田原川)が流れ、立岩嶽と呼ばれる切り立った岩山が迫っているので、幅広いアングルを楽しむことができる。
一方の旧福本藩陣屋跡は、立岩神社から車で5分余りの国道沿いにあり、こちらもアクセスは良好。
福本藩は姫路城を築いた池田輝政の孫・池田政直が1万石を領し、この地に陣屋(藩邸)を構えたもので、陣屋そのものはすでに失われ、現在では大歳神社の境内の一画になっているが、陣屋に設けられた庭園が今も往時を偲ばせる形で残っている。
庭園は陣屋にふさわしい、いわゆる池泉回遊式と呼ばれるもので、池の東畦に築山を添えており、手前には元禄鳥居と呼ばれる石造りの鳥居が建っている。
観光施設として装いが施されているわけでもないので、ただちにここを大名屋敷の庭園に見立てて撮影をというわけにもいかないが、どういう捉え方をするにしろ、少々荒れ寂びた雰囲気の庭園というのも、それはそれで悪くない。
また、陣屋跡の北には茅葺き屋根の本堂と山門がある福本池田家の菩提寺・徹心寺もあり、ロケハンのついでに立ち寄って欲しい場所でもある。
姫路へ行こう!今月の話題はこれ
「スクリーンに映したい姫路の魅力 フォトコンテスト!」
まだまだ残暑が厳しいですね。毎年、この時期は、姫路の秋祭りを紹介させていただいていましたが、秋はまだまだという感じなので、今回は、募集のお知らせをします。
姫路フィルムコミッションでは、数々の映画やドラマなどの映像作品の撮影の誘致、支援を行ってきました。その結果、姫路城、書写山円教寺、好古園、亀山御坊本徳寺、増位山随願寺、海岸部の発電所などの場所でロケーション撮影がありました。
活動開始から6年経た今年、映画やドラマ、CMなどのロケ地となりそうな場所の写真の募集をします。
「この場所をスクリーンに登場させては?!」というおすすめの場所を、写真に撮ってお寄せください。
映画やドラマでは、いわゆる「観光名所」がロケ地になるとは限りません。一見ありふれた場所が、ドラマティックな場面の背景になることがあります。
「知られざる姫路」を発掘してください。姫路城では、大天守を全く背景に取り入れない撮影が行われたこともあります。皆様の新しい視点と、豊かな想像力に期待しています。
募集要項は下記のとおりです。
http://www.city.himeji.lg.jp/fc/mmag/invitation.pdf