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【姫路文学館】特別展「没後10年 作家 車谷長吉展」

  • 開催日:2025年4月19日(土)~2025年6月22日(日)
  • 開催場所:姫路文学館 企画展示室・特別展示室 (北館)

されば私は自分の生き血を絞るようにして私(わたくし)小説を書いて来た。「三島由紀夫賞受賞の言葉」(平成5年)

平成の世に現れ、「最後の私小説作家」と呼ばれた姫路出身の直木賞作家・車谷長吉。その死からはや十年の時が経ちました。一語一語にこだわり抜いた鬼気迫る無二の文学世界は、今も多くのファンの心を揺さぶり続けています。

26歳のデビューから苦汁をなめつづけ、最初で最後のつもりで世に問うた作品集『鹽壺の匙』によって47歳にして一躍、文壇の注目を浴びた車谷。白洲正子や安岡章太郎らに高く評価され、江藤淳をして「文学をやっていて良かった」と言わしめた気骨と品格をそなえた車谷文学は、作家が歩んできた孤独で長く苦しい道のりにこそ、その神髄があるといえます。

このほど、妻で詩人の高橋順子さんより、東京都文京区の終の住処「蟲息山房」に作家が残した遺品が当館に一括寄贈されることとなりました。遺愛の品々に加え、蔵書は約1,000冊、ノートやメモ、原稿類は約500点、書簡類は約200点にのぼります。

本展では、これらの膨大な資料により、生真面目でわがままで臆病で虚栄心ばかり強かった「車谷嘉彦」という少年が、いかに反時代的精神を背負った文士・車谷長吉として屹立していったのかをひもときます。自らが経験してきたあらゆる「実」を小説として「虚」が破り、あの独自の作品世界が完成するまでの長い物語。また、「毒虫」を自称した異形の作家像や作品世界とは異なる、少年のような繊細さと純粋さを秘めたその実像にもせまります。虚実が恐ろしいほどに巧みに絡みあった禁断の「車谷ワールド」をどうぞ存分にお楽しみください。

 

 

〚開催日時〛

2025年4月19日(土)~6月22日(日) / 10:00~17:00 (入館は16:30まで)

 

〚開催場所〛

姫路文学館 企画展示室・特別展示室 (北館)

 

〚休館日〛

月曜日、5月7日(水) ※但し、5月5日(月祝)は開館

 

〚観覧料〛

一般:800円 / 大・高校生:460円 / 中・小学校:220円

 

〚関連イベント〛

・会場はすべて、姫路文学館講堂 (北館3階)。

・いずれも開始の1時間前に開場。

・展覧会の半数が必要な場合は、使用済み半券も可能。

 

◆高橋順子・前田速夫対談「私だけが知っている車谷長吉。」

[日時] 2025年4月19日(土) / 13:30~15:00

[定員] 200人 (当日先着順、展覧会の半券が必要)

 

◆展示解説会

[講師] 竹廣裕子 (姫路文学館学芸員)

《1回目「誕生から料理人時代の終わり (37歳)まで」》

[日時] 2025年5月17日(土) / 13:30~15:00

[定員] 150人 (当日先着順、自由参加)

《2回目「再上京後の作家活動 (38歳以後)」》

[日時] 2025年6月7日(土) / 13:30~15:00

[定員] 150人 (当日先着順、自由参加)

 

◆「抜髪 (ぬけがみ)」朗読会

全編母の播州弁のみで綴られた伝説の作品を地元の役者さんの朗読でご堪能ください。

[出演] 小林みね子 (劇団プロデュース・F) / 福本聖美 (パーカッション)

[日時] 2025年6月21日(土) / 14:00~15:30

[定員] 150人 (当日先着順、展覧会の半券が必要)

 

 

 

※詳細につきましては、ページ下部にある【チラシデータ】または【公式サイト】をご確認ください。

 

 

 

 

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